「運動はストレス解消によい」とよく聞きますが、それは一体なぜでしょうか?
私はなんとなく、「運動すると、汗をかいてスッキリするからかな」くらいにしか考えていませんでした。
実際に調べてみると、「運動でストレス解消できる」ということは、明確な科学的根拠に基づいた理論だとわかったんです!
運動は大切だと分かっているけど、継続できない…
あなたがそんな悩みを抱えているのなら、なぜ運動がストレス解消になるのかを学ぶところから始めてみましょう!
今回は、運動がストレス解消になるのはなぜか、その仕組みや、毎日継続できる運動方法などについてお伝えしていきます。
運動がストレス解消になるのはなぜ?理由は脳にあり
運動がストレス解消になるのはなぜか、その理由2つを早速見ていきましょう。
ちょっと医学的な内容になりますが、できるだけ簡単にまとめました。
また、なんとなく使ってしまいがちな「ストレス」という言葉の定義についても解説していますので、ぜひチェックしてみてくださいね♪
【理由①】脳にエネルギーが送られる!
運動がストレス解消になるのはなぜか、1つ目の理由は、脳にエネルギーが送られて脳細胞が活性化するからです。
運動をすると心拍数が上がり、血行が促進されるため、全身を巡る血液の量が増えます。
血液の役割は、糖質などの栄養素や酸素を身体の隅々まで届けること。
運動で全身を巡る血液の量が増えることで、脳や臓器、筋肉に送られる栄養素の量が増加し、スッキリした気分になれます。
【理由➁】ストレスを軽減する分泌物の量が増加
運動がストレス解消になるのはなぜか、2つ目の理由はストレスに有効な神経伝達物質やホルモンの分泌量が増えるからです。
ストレス解消に有効な神経伝達物質として、有名なのがセロトニンとエンドルフィンです。
セロトニンは精神を安定させる働きをもち、エンドルフィンは気分の高揚や幸福感などをもたらす神経伝達物質です。
運動することで、セロトニンやエンドルフィンの分泌が促進されるため、ストレス解消につながるというわけなのです。
【補足】ストレスは「刺激を受けて生じる緊張状態」
あなたは何気なく使っているストレスはどんなものか知っていますか?
厚生労働省公式HPによると、ストレスとは「外部から刺激を受けたときに生じる緊張状態」を指す言葉です。
ストレスの要因(ストレッサー)は、主に以下の4つに分類されます。
- 物理的ストレッサー(気温や音、光など)
- 化学的ストレッサー(薬物やアルコール、タバコなどの化学物質)
- 生物的ストレッサー(病気やアレルギー反応)
- 心理・社会的ストレッサー(仕事や人間関係の不安・悩み)
私たちが「ストレス」という言葉を使うときは、4つ目の「心理・社会的ストレッサー」を指している場合が多いですね。
進学や就職、結婚・出産といったポジティブな出来事も、ストレスの原因になります。
ストレスと言われるとネガティブなものというイメージが強いため、なぜ?と疑問に思うかもしれません。
ストレスというのは、ポジティブ・ネガティブに関わらず、人生の節目になる年に感じる可能性があります!
ストレスと上手く付き合っていきたいですね♪
運動でストレス解消につながるセロトニンって何?
運動でストレス解消につながる際に分泌される、脳内物質のセロトニン。
なんとなく聞いたことがある人は多いと思いますが、セロトニンがどんな働きをしているのか疑問ですよね。
この章では、ストレスとは切っても切れない関係にあるセロトニンの役割について、詳しく解説します!
セロトニンは心身の健康維持のために欠かせない存在!
セロトニンは心と体のバランスを安定させ、幸福感を得やすくする役割があり、「幸せホルモン」とも呼ばれています。
私たちがストレスを感じると、ノルアドレナリンという伝達物質が脳の神経から放出され、ストレスと戦う態勢を整える役割があります。
ノンアドレナリンは適度に分泌されている分には問題ないのですが、過剰になると精神疾患の原因となることもあります。
このノルアドレナリンの働きを抑制する力を持っているのが、セロトニンなんです。
セロトニンは、体内時計を調整し眠気をもたらす「メラトニン」というホルモンの原料にもなります。
運動でセロトニンの分泌を促すと、良質な睡眠にもつながるため、心身ともに元気な状態で過ごすために重要です!
ストレス解消するために、運動は欠かせないですね!
セロトニンが足りていないと心身に不調が起こるかも!?
セロトニンが不足していると、心身にさまざまな不調が出やすくなります。
代表的な症状は以下です。
- 慢性的なストレス、イライラ感
- やる気が出ない(意欲の低下)
- めまい・頭痛
- うつ症状(気分が晴れない、疲れやすい)
- 不眠症
- 不安障害
「セロトニンを増やすとよいことがたくさんある」ということは知っていても、「セロトニンが不足すると不調が起きやすくなる」ということを知らない方は多いのではないでしょうか?
症状の当てはまる方は、もしかしたらそれはセロトニン不足が原因かもしれません。
運動以外にもセロトニンを増やせる!食事がおすすめ
運動できない時、セロトニンは増やせないの?
セロトニンを増やす方法は運動だけではないんです!
セロトニンは脳内で作られる物質ですが、その材料はトリプトファンという必須アミノ酸。
しかし、トリプトファンは体内で生成することのできない成分のため、食事から摂取する必要があります。
トリプトファンは豆腐や納豆などの大豆製品、牛乳やヨーグルトなどの乳製品、米などの穀類のほか、卵、バナナ、ごまにも含まれています。
毎日の食事に取り入れてみよう♪
また、セロトニンは、朝日を浴びることでも分泌を促すことができます。
朝の時間帯に外で身体を動かせば、軽いストレスなら飛んでいってしまいそうですね♪
ストレス解消目的で運動するのであれば、朝がおすすめです!
運動でストレス解消するためのおすすめの方法!
ストレス解消される運動の強度や時間は、人によって異なります。
どんな運動でも、やればやっただけストレス解消効果がある!というわけではありません。
ここでは、ストレス解消に向いているおすすめの運動方法や、運動する際の注意点について紹介していきます。
ストレッチやヨガならリラックス状態になれる♪
ストレスにさらされている間、人間の身体はストレスと戦うため、常に緊張状態となっています。
ストレッチやヨガによって凝り固まった筋肉をほぐし、リラックス状態に導くことで、ストレス解消の効果が期待できます。
忙しくて時間が取れないという方は、寝る前の3分間だけでもOKです。
大切なのは、ゆっくりと深い呼吸をしながら行うこと。
身体が緊張状態にあると、呼吸が浅くなりやすく、脳に十分な酸素が行き渡りません。
吐くときにはお腹をへこませ、吸うときにはお腹を膨らませる腹式呼吸だと、効果的な深呼吸が行えるのでおすすめです。
特に身体の硬い方は、ゆっくり時間をかけて伸ばすことを意識しましょう。
痛みを感じる場合はすぐに中止してくださいね。
- 座った状態で足を前に伸ばし、つま先を握る
- この状態を30秒間キープ
- 足を開いて、両手で右足のつま先を握り、30秒間キープ
- 左足のつま先を握り、30秒間キープ
- 仰向けに寝転ぶ
- 右足の膝を抱え込んで胸に近づけるようにお尻と腰を伸ばし、30秒間キープ
- 左足の膝を抱え込んで胸に近づけるようにお尻と腰を伸ばし、30秒間キープ
- 四つん這いの状態になる
- 手をついたままお尻を後ろに突き出し、猫が背伸びをするような状態で肩甲骨を伸ばし、1分間キープ
ストレッチなら毎日継続しやすい♪
適度な有酸素運動もストレス解消におすすめ!
ウォーキングやランニング、ダンス、水泳などの適度な有酸素運動も、ストレス解消に効果的と言われています。
運動習慣のない方は近所の散歩や、公園で身体を動かすことなどから始めるのがおすすめです。
また、普段何気なく乗っている自転車も有酸素運動に含まれます。
サイクリングは心臓への負担が少なく、肥満や高齢の方でも無理なく行えるというメリットのある優秀な運動なんですよ。
ストレス解消したいなら、頑張りすぎは禁物
ストレス解消のための運動は、「気持ちいい」と感じる程度のものを行いましょう。
身体が温まって、軽く汗をかき「スッキリした~」と思えるくらいがおすすめです。
一度に長時間運動するよりも、1日20分を毎日続けていくことが大切です。
「疲れてしまう」「飽きてきた」と感じる場合は、その運動方法があなたに合っていないのかもしれません。
運動の強度や時間、手法などを変えて、自分に合ったものを探してみましょう。
気の向かない運動を無理に続けようとすると、ストレス解消のつもりで行っていたものが、かえってストレスを溜める原因になってしまいます。
まとめ
- 運動でストレス解消される理由は「脳にエネルギーが送られて脳細胞が活性化するから」「ストレスを軽減する分泌物の量が増えるから」
- ストレス解消するセロトニンは食事でも増やせる
- ストレス解消におすすめの運動は「ヨガ・ストレッチ」「有酸素運動」
適度な運動を継続していくことで、ストレスが緩和される可能性は大いにあります!
運動は精神面だけでなく、肉体面でもさまざまなよい影響をもたらします。
自分に合った運動を行うことで、心身の健康を保っていきたいですね。
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